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【ネタバレ注意】「風立ちぬ」の感想

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風立ちぬ

「風立ちぬ」を観てきました。

天国にいるような映画でした。

僕は、この映画大好きです。

続きに、簡単ですが感想を書いてみました。


【ネタバレ注意】
続きに、映画「風立ちぬ」を見た感想を書いています。公開直後ということもあり、まだ見ていない方にとってはネタバレになってしまうかも知れませんので注意してください。ネタバレが気になる方、「風立ちぬ」の内容を知りたくないという方など、絶対に続きを見ないでくださいね。

 

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僕は「天空の城ラピュタ」に出会った14歳の頃から宮崎駿監督作品が大好きで今も良く見ています。これからは「風立ちぬ」もそれに加わり、この先の僕を支え続けてくれると思います。

風の谷のナウシカや天空の城ラピュタとは全くベクトルが違うと思います。トトロやポニョのような可愛いキャラクターも出てきません。いわゆる今までのジブリファンタジーと呼ばれるものでは全く無く、今までの宮崎駿監督作品とは全く違うと感じましたが、それでも、宮崎駿監督作品だと分かる。なんとなく、もののけ姫を初めて見たときのような感覚かも知れません。時間が経つに連れ、徐々に受け入れられるような映画なのかもしれません。

大震災、戦争、不況などを扱っていますが、多分、それ自体を言いたいわけでも、そういう事を言いたいわけでもないと思う。直接の描写も殆どない。今、現実に起こってることだから、それを見ろ、現実を見ろ、ということなのかもしれない。とにかく、ただただ、淡々と一人の人生を追っている物語だと思う。

ナウシカで友がいなくなって、もののけ姫で神がいなくなって、風立ちぬで君がいなくなって、次は誰がいなくなるのだろうって考えていました。それでも生きることを試みないといけないのだろうか、それが生きるということなのだろうか、本当にそれが生きるということなのだろうか、と。

だから、僕にとっては「生きねば」という感じではなかったです。どうやって生きるか、もっというと、生きるか死ぬかを描いてるんだと、僕は感じていました。

 

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風立ちぬ

ざっくり言うと、飛行機設計者の堀越二郎と結核を患った里見菜穂子の物語。印象的な場面は数々ありますが、全く派手でなく、淡々と物語が紡がれていきます。

2009年4月号〜2010年1月号までモデルグラフィックスに連載された漫画が原作。零戦の設計などを手掛けた、実在の航空技術者である堀越二郎をモデルに、その半生を描いた作品で、堀辰雄の小説『風立ちぬ』からの着想も盛り込まれているとのこと。僕はこの原作を読んでいないので、いつか読みたい。もしかしたら漫画を原作にするのは、風の谷のナウシカ以来なのかも。

本当に派手ではないし、作業や寡黙なシーンが多く、主人公たちも言葉少ななのですが、逆にそれがとても愛しく、丁寧に誠実に物語を紡ぎ出していると感じました。前半と後半で違う映画のようにも感じて、前半の友情も、後半の愛情も、全編に渡る仕事の描写や途中途中の夢の描写もとても丁寧で、本当に美しいです。

しかし、その奥に潜む何か、闇みたいなものがどうしようもなく滲み出てきているように感じました。

しかし、それを尚も包み込むように描かれている、二郎と菜穂子の愛の描写の一つ一つが本当に美しい。とても丁寧で清くて力強く、僕は、こんなに美しい映画をみたことがない、と思いました。

天国にいるような映画だと感じていました。

 

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同時に、今までの宮崎駿監督作品のオマージュというか、オーバーラップするシーンが沢山あったようにも思いました。

例えば、天空の城ラピュタに出てくる、空から落ちてきたボロボロのロボット兵を見るシータの場面が、ボロボロのゼロ戦を見る二郎とオーバーラップしたり、机に向かって仕事をするシーンも他の作品にもたくさん出てきたし、紅の豚の多飛行のシーンや、魔女の宅急便のキキが風邪で布団に包まるシーン、千と千尋の神隠しの海列車、トトロの雨や森、アリエッティの声、ハウルの草原、宮崎吾朗監督の「コクリコ坂から」のような場、ポニョのように前後が全く違う構成、コナンには抱きしめあうシーンやキスするシーンが、、まだまだあるかもしれません。

僕はこの作品が宮崎駿監督の自伝だとも、最後の作品だとも思いませんが、それでも、今までの作品とは全く違うんだけど、今までの作品がフラッシュバックするような感じを受けました。ともすれば、ここが始まりなのかも知れません。

これは、もしかしたら地獄にいるような、呪縛のような感覚だったのかもしれません。

 

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風立ちぬ

全編を通して、二郎の設計者としての仕事のシーンが多く、全く派手ではありませんが、僕は終始楽しんで見ることが出来ました。仲間と仕事をする場面も多々あり、それはそれで、そういう場所があることが、とてもうらやましくも思いました。一途に没頭できるような大好きなことを、仕事にできるというのは中々無いと思うので。

菜穂子さんと出会ってからも、仕事はずっと続くのですが、菜穂子さんと出会ってからは、全く違う映画のようです。それは、二郎の気持ちをも現しているのだと僕は感じました。

二郎と菜穂子さんの恋愛描写が、本当に、ただただ美しかった。とても丁寧な描写で、そこから溢れる二人の感情にとても好感が持てて、応援したくなりました。多分僕は、二郎さんの事も菜穂子さんの事も好きになってしまったんだと思います。

とにかく、覚悟の問題なんだ、と感じていました。

 

宮崎駿監督の作品は、いつも女性が強くて美しい印象があるけど、風立ちぬでもやっぱりそうで、ものすごい覚悟をもって人生を生きている。それしかない、と言ってもいい。

二郎は家でも仕事を続けた。菜穂子さんのとなりでいつものように仕事をした。菜穂子さんが今生きているまさにその場所で仕事をした。二郎は勝手かもしれないが、そういう面では菜穂子さんも同じで、何一つ強制されているわけでは無く、菜穂子さんの行動も、すべて菜穂子さん自身の強い想いから来ている行動だ。そばにいたいからそばにいる、そうしたいからそうする、そのままの二郎を見ていたいからいつもの二郎そのままで仕事をしてもらった、といったものすごく純粋で潔いものだ。ひこうき雲にあるようにそれは、ほかの人にはわからない、ものなのかも知れない。

そういう意味で、二人はとても似ていると僕は思う。

自身の事をすべて受け入れると同時に、相手の事もすべて受け入れているのだと僕は感じました。

 

二郎には才能があって、自信もあって、挫折もしたけど菜穂子さんがいるからこそ乗り越えることが出来た。菜穂子さんは、二郎の生き方を唯一肯定してくれた人なのかもしれない。だから、二郎には菜穂子さんが必要なのだ。菜穂子さんは、何も無くて、乗り越えられないものもあるんだけど、二郎がいた。二郎も菜穂子さんを肯定し続けた。菜穂子さんも同じだ。二郎が必要なのだ。でもそれでも乗り越えられないものがあった。それは時代かも知れない。うごめく風かも知れない。

風立ちぬ、いざ生きめやも。まさにその時、二郎も菜穂子さんもどうしたかというと、ただ、一緒にいて、一緒に生きた。精一杯生きた。それが二郎と菜穂子さんに出来る唯一の事だったからだと思う。

 

二郎はさらに、その後も生き続けたと思うんだけど、これからも生き続けて欲しいと僕も思うけど、本当にそんなことが出来るのか、ある意味地獄のような場所で生き続けることが出来るのか、僕には分からない。僕だったら、どうか分からない。これは僕がちゃんと自分で考えないといけない事なんだと思う。

「生きねば」と言うけど、そうじゃなくて、もっと屈折したような、それこそ究極の問を出すんだな、と思いました。僕がそうなったら、僕はやっぱり分からなくなってしまうと思うから。僕は最後、菜穂子さんの場所に行ってしまうかも知れない。それは、分からない。いや、事実、行きたいと思った。その時、菜穂子さんが呼んでくれているのだ、と思った。

ラストシーン、二郎は救われたのだろうか。

今でもそれをすごく考えてて、そういう意味では、僕は「来て」派なのかも知れない。いや、ともすれば、無言でいて欲しかったのかも知れない。(ラストのセリフが絵コンテ時の「来て」から変更になったとのこと

僕は大切なものを失ったとき、美しいものを生み出せないと知ったとき、何一つ生み出せなかったと悟ったとき、やっぱりまだ、生きることが分からなくなってしまうと思う。

天国か地獄か、風立ちぬ丘で答えを導き出せる自信が、僕にはまだ無い。

 

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僕は物事を対立軸で語ろうとする事が全く好きではない。本来、物事は単純で、美しいものだと思うから。夢か現実か、仕事か愛かとか、その他、今現在もいろいろ対立があると思う。僕はそんなものは無意味だと思ってる。

それを乗り越えることは、まさに、アイデアを出し続けることだと思ってる。全く別の何かを探し続けること、それを考え続けること、目の前の事に全力で取り組み続けることが、先に進むことなんだと僕は思ってる。だから、これからも考え続けないといけない事だと強く思っています。

二郎と菜穂子も選ばなかったんだと思う。何も選ばず、すべてを選んだ。何もかも全部を抱え込んだ。ただ、夢と現実と仕事と愛とすべてと一緒に生きることを選んだ。選んだんじゃなくて、その生き方しか選べなかったのかも知れない。そういう風にしか生きられなかったのかも知れない。

これは、全員に出来ることではないのかもしれない。でも、その時が来たときに自分がどうするかは、今の僕にも考えられるような気がします。

それが何であろうが、美しいものの前ではすべて無意味だと僕は思ってる。夢か現実か仕事か愛か別の何かか全部かは分からないけど、それほど美しいと思えるものが目の前に現れたとき、僕も力づくでそれだけを目指し、いつも考えていたい、一緒にいたいと思うと思う。僕もやっぱり、そういう風にしか生きられないと思う。

その場所が、天国であろうが、地獄であろうが、僕も多分、そういう風にしか生きられないと思う。

だから僕自身も、その強い想いとどう向きあって行くのかを常に考え続けなければいけないのだと思う。

 

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風立ちぬ

一見、二郎は、飛行機を作る人だけど、戦争に対して全く感心がなく、もしかすると、美しいもの以外には全く感心がないようにも見える。でも、それは違うと僕は思う。だって、二郎はボロボロ泣いていたから。涙が溢れ、ノートの上にボタボタと落ちていた。菜穂子さんの血がキャンパスにボタボタ落ちるように。命が引き裂かれるように。

それでも二人は、一緒にいたかったんだろうと思う。

だから二郎は幸せだったはずだ。絶対に幸せだったはずだ。

だから最後、あのシーンになったともいえるのかもしれない。諦めのシーンなのかもしれない。菜穂子さんはどうだろう。そこだけが少し引っかかっている。二郎のはち切れんばかりの溢れんばかりの想いはちゃんと菜穂子さんに届いていたのだろうか。

二郎はボロボロ泣いていた。独りぼっちで怖かったんだと思う。ずっと怖かったんだと思う。二郎と一緒にいて幸せだったと思ってくれていたなら、いいのだが。ひこうき雲のように、そう思っててくれればいいいのだが。

 

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クリエイターが目の前にある作品の事だけを考えるというのはよくあることかも知れない。全体も考えてるけど、ようするに、ここのこの丸い線が綺麗なんだとか、あの3小節目のギターの音が重要だとか、そういうことに夢中になる感じなのかも知れない。

そういう面で、何かを作っている方とか、ものすごく励みになる映画だと思う。そういうものだと思わされる映画だと思う。自分を信じろというか、すごく父性が出てるというか。宮崎駿監督が72歳でこの映画を作ったという事実も含めて、とても背中を押してくれる映画だと僕は思います。

庵野秀明監督が、声優をやるとかも、つまりそういうことにつながってるんだと思うし、宮崎駿監督の作りたいものがそういうもので、風立ちぬはそういう映画だったという事なんだと僕は思います。

 

僕の個人的なことでいえば、庵野監督は全然ありでした。というか、庵野監督しかあり得ない。ぶっちゃけ、予告を見た時などは庵野監督が思い出されて馴染めない面もあったけど、物語に吸い込まれてからは、堀越二郎だったし、そもそも二郎はそういう喋り方だったんだろうと知ったし、というか二郎そのものだったし、それならむしろ、宣伝上無理だと思うんだけど、庵野監督と知らせないで、後から知らせてくれたほうがより良かったとさえ思います。僕が涙したのは間違いなく、二郎が言葉を紡ぎ続けたから。ラストシーンは僕の心を今でも揺らし続けています。

もちろん、菜穂子役の瀧本美織さんもとても良かった。菜穂子さんは菜穂子さんというか瀧本さんという気もしたんだけど、それでも、後半、とてものってたと思う。菜穂子さんが二郎と一緒にいるようになってからは、ほんと菜穂子さんそのものだった。ほんと素晴らしかったです。ほんとに。

あと、二郎との対比もあるのか、本庄役の西島秀俊さんもすごく丁寧で馴染んでたし、まさに本庄という感じが現れてて素晴らしく、そして何より、一番好みだったというか、ビックリしたのが、二郎の妹の堀越加代役の志田未来さん。全く意識して無くて、パンフレットみたら、志田さんだったんだけど、加代だった。加代そのままだった。アリエッティじゃなかった。ほんと加代だった。敬語最高。

 

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僕が「風立ちぬ」をとても好きだと思った強い理由は声にもあって、今回、全員が本当に素敵でした。声優陣役者陣本当に素晴らしく、録音とかどうだったんだろうか、何か変えたのか何も変わってないのか、ちょっとわからないけど、風立ちぬの配役は全く間違ってないと僕は思う。

音響で言えば、BGMがモノラルだったんだけど、これも成功してると思う。映画が始まって、すぐモノラルと分かるんだけど、映画館自体がすごく懐かしい場所になった気がして、そういう意図があったのかどうか分からないけど、僕は、ものすごい集中できました。

久石譲さんのBGMもすごく良くて、テーマ曲なんてCMの15秒で一気に引きずり込む強さ。

効果音は人の声など使ってるみたいなんだけど、地震の場面とか異様で、とてもいい効果になってると僕は思いました。本当、怖かった。

音響関係、本当に素晴らしかったと思う。何か変わったのか、何も変わってないのか分からないけど、とにかく、僕は本当に素晴らしいと感じました。と同時に、新しい事に挑戦し続けることは本当に素晴らしい事なんだと、改めて感じていました。

 

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そして主題歌が松任谷由実さん(荒井由実さん)の「ひこうき雲」。

ひこうき雲は僕にとっても、とても想い入れのある歌で、それこそ、学生の頃から聞いていて自身でもカバーしたりしていた歌。今回、風立ちぬの主題歌になると聞いて、とてもうれしかった。と同時に、歌の内容がそのまま、映画の内容の様にも思えて、すごいシンクロ具合にもとてもビックリしたけど、とにかく、ひこうき雲が映画の最後を彩り、僕はとても幸せな気持ちになりました。僕はここでも沢山泣きました。

 

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正直言うと、劇場で何度も何度も涙がボロボロこぼれました。

予告などで物語の内容はある程度分かってはいましたが、それでも、僕はボロボロ泣いた。嗚咽し何度も何度も泣いた。菜穂子さんにもう会えないんだと思うと、涙が止まらなかった。精一杯その時代を生きた二郎さんと菜穂子さんを、僕はその二人を見ているだけで十分でした。

ほかの人にとってはどうだったのかは分からない。でも、二郎さんと菜穂子さんにとって、その場所は天国のような場所だったんじゃないか、と僕は思う。二人にとって、それで十分だったんじゃないか、と僕は思う。

 

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だから「風立ちぬ」が残酷な映画だなんて、僕は全然思わなかった。いつもめちゃくちゃがんばってて、それでも泣いてしまっているような人がこの世界には沢山いて、そんな人達の手を握ってくれようとしてくれたり、いつもそばにいてくれようとしてくれたり、もっと言うと涙を拭って抱きしめようとしてくれたりするような、そんな映画なんだと僕は思う。僕は、だから、がんばろうって思った。めちゃくちゃがんばろうって思った。

血の通った涙が滲む人肌を感じる、とても美しくて、とても優しい映画だと僕は思いました。

 

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風立ちぬ

「風立ちぬ」は一人で見る映画かも知れない。一度はちゃんと向い合ってみるべき映画だと僕は思う。

僕のこの拙いブログのように、周りから色んな言葉や情報が沢山入ってくると思うけど、とりあえず全部忘れて、一切何も考えずに、宮崎駿監督のことも一旦は忘れて、ちゃんと自分の眼でこの「風立ちぬ」という映画と向い合って、二郎と菜穂子の生き様を見て欲しいと思う。

 

小さい子供たち向けの映画ではないかも知れない、でも、それでも、子供から大人まで、全員に見て欲しいと僕は思いました。

出来れば劇場の大画面と音で見て欲しい。でも、小さい子供達は、長時間の暗闇で退屈してしまうかも知れない。だから家で観たほうがいいかも知れない。小学生、中学生、高校生はどうだろう。劇場には小中高校生と思われる方々も沢山居た。ご年配の方々も沢山居た。宮崎駿監督作品は、もう国民的な作品なんだと知った。

とにかく、子供だろうが大人だろうが、映画館じゃなくても家でもいいからいつかこの映画を見て欲しいと思った。もしその時、この映画の何も分からなくても、年を取っていくに連れて、一つ一つが引っ掛かるような作品になる人も中には出てくると思う。

その時は分からなかったとしても、それでも見ていて欲しいと僕は思う。

 

いつか分かる時が来たときに、いや、僕も何一つ分かってないんだけど、でもそれでも、よく分からなかったものが、ある日自分の中で何か一つでも消化できたと感じる日が来るというのは、とても素敵なことだと僕は思うから。それは自分で開けるまで鬼が出るか蛇が出るか中身は分からないが、とても大切な宝箱を持っているようなものだと僕は思うから。

もちろん僕も何もわかってないと思うし、何一つ消化できてないんだけど、それでも僕がずっと探してたものが、この映画にはあったような気がするから。

独りぼっちでは無いんだよ、と言ってくれてるような気がしたから、僕は一生この映画を見た日の事を忘れないと思う。

 

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風立ちぬ

宮崎駿監督はただただ、映画を作ること、そして、その周りにいる人たちの事、そんな場所が好きなんだと僕は思う。

申し訳ないと沢山思ってるだろうし、感謝も沢山してると思う。後悔も沢山しているかもしれない。

そしてそんな場所は、とてもとても美しくて、誰にも負けないほど力強くて、天国みたいな場所なんだろう。もしかしたら、地獄のような場所なのかもしれない。周りにいる人やほかの人にとってもどうか分からない。でも、宮崎駿監督にとっては間違いなくこの世に実在している夢と現実が入り混じる大切な場所なんだと僕は思う。

出来ればいつか、僕もそんな天国のような地獄のような場所を見てみたい。僕もそんな場所で生きてみたい。

 

宮崎駿監督は、今、ご自身がどの場所にいると感じ、この映画を作られたのか、それは分からない。「風立ちぬ」は宮崎駿監督、72歳の映画。二郎の最後辺りの言葉が、そのまま今の宮崎監督の言葉なのかも知れない。それは僕には分からない。

しかし、72歳でこんなにも、すべてを抱え込んだ言葉にならないほど美しい映画を作りあげてしまう事実に僕はかなり励まされている。そして、まだまだつくり続けていて欲しいと思う。僕は、まだまだ、宮崎駿監督作品を見たい。「風立ちぬ」を見て僕は、そう強く強く感じていました。

 

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僕は今、二郎が関東大震災を迎えた後、まさにその場所にいるのだと思う。いや、まだ何も始まってもいないかも知れない。これから、どうなっていくのかそれは僕自身にも分からない。めちゃくちゃな世の中を生き続けるのかも知れない。美しいものもそうじゃないものも沢山目の当たりにすると思う。でも、それでも、この先の10年、覚悟を持って力強く挑みたいと思う。

そして出来れば僕も、大切な何かを一つ一つ、出来るだけ沢山見つけたいと思う。

僕はこれからも、精一杯生きたいと思う。いや、生きなければならない。そして、その先でもし、美しいものを何一つ生み出せなくなって、大切なものをすべて失ったとき、その時にこそまた僕はこの映画「風立ちぬ」を見て、菜穂子さんの最後の言葉を受け取りたいと思う。

その時、僕がどう思うかは、その時の僕に任せるしか無い。僕は僕を信じたいと思う。いや、もしかしたらそれが今、その時なのかも知れない。だとしたら僕は、やっぱり生きたい。生きていたいと、そう思う。

 

そして、その時、例え僕に何の力もなく、何も出来ず、またいつものように独りぼっちで泣いてばかりだったとしても、僕は、全ての力を尽くして、歯を食いしばって、がむしゃらにもがき続け、それでも生きていたいと、今、強く思う。

 

宮崎駿監督を始め、関係者の皆様、素晴らしいアニメーション映画をありがとうございました。

「風立ちぬ」は、これからの僕を支え続けてくれる、とても大切な映画になると思います。

 

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おさらい

風立ちぬ公式サイト

映画『風立ちぬ』公式サイト
スタジオジブリ作品『風立ちぬ』公式サイト。堀越二郎と堀 辰雄に敬意を込めて。~生きねば。~ 宮崎駿監督作品。原作・脚本・監督:宮崎 駿、音楽:久石 譲、主題歌:荒井由実、声の出演:庵野秀明/瀧本美織/西島秀俊/西村雅彦/スティーブン・アルバ...
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