【ネタバレ注意】「君の名は。」を見に行ってきたよ!

 

公開日:2016年9月11日

 

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君の名は。


新海誠監督の最新作「君の名は。」を見に行ってきました。

本当に、言葉にできないほど感動して、だから、全然冷静になれていないのですが、それでもなんとか言葉にしてみようと思います。

続きに、感想レポレビューなど、色々書いてみました。


【ネタバレ注意】
続きに、映画「君の名は。」を見た感想を書いています。一切のネタバレ無し、PVも特報ぐらいで本編を見に行くことがベストだと考えていますので、気になっている方は、この記事を読む前に是非劇場へ。公開直後ということもあり、まだ見ていない方にとってはネタバレになってしまうかも知れませんので注意してください。ネタバレが気になる方、「君の名は。」の内容を知りたくないという方など、絶対に続きを見ないでくださいね。

※Youtubeの画像を押しても動画が現れない場合は、ページ自体を再読み込みしてみて下さいね。正常に読み込みが終わるとYoutube画像クリックで動画が開きます。ブログの読み込み速度を早くする為に、先に画像のみ読み込んで、クリックで動画を読み込むようにしています。

 

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君の名は。

「君の名は。」特報

君の名は。公式ホームページ
http://www.kiminona.com/index.html

君の名は。公式Twitter
https://twitter.com/kiminona_movie

新海誠監督公式ホームページ
http://shinkaimakoto.jp/

新海誠監督Twitter
https://twitter.com/shinkaimakoto

新海誠作品PRスタッフTwitter
https://twitter.com/shinkai_works

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「君の名は。」を見た後の気持ちは、今まで感じたことのないようなものでした。

空だとか雨だとか、世界の美しさや儚さ、抱き締めたかったり、手を繋ぎたかったり。

何かを大切にしたい想いだとか、誰かに会いたい気持ちだとか、想いを告げてしまいたい衝動だとか、あの日の後悔だとか。

ひとりぼっちでガタガタ震えていた時の事を思い出したり、早く人に話したかったり、誰かと共有したかったり、分からなかった所を教えあったり。

無くしたものや、捨ててしまったもの、失ったものや、届かない誰かのこと。

勝手に涙がこぼれたり、夢を語ったり、あの人のことを思い出したり、そんな、久しぶりに、本当に自分は生きてるんだな、って、そんな気持ちになりました。

自分も、それでも精一杯生きて来たんだ、ということをやっと思い出すことが出来ました。

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いままでの新海監督の映画と同様に、めちゃくちゃ面白いです。

今までの作品も桁違いに面白いけど、今回の「君の名は。」も圧倒的に面白いです。

ちょっと混乱しています。

あまりにも素晴らしすぎて。

映画の内容もそうなんだけど、”作家というものが本来どういうものなのか”というのを目の当たりにして、心底、圧倒されています。

新海監督は「君の名は。」の製作過程で出会ったであろう、たくさんの仲間の存在がフックになって完全に覚醒したんだと思います。それが、フィルムから溢れ出てるのがわかって、圧がすごい。

例えば、時代の捉え方だとか、時間の積み重ねだとか、構成の取捨だとか、演出の強弱とか、そういう所の凄さというのも今回完全に次元が違っていてずば抜けているんですけど、本来、作家が持つ”強さ”という面をさらけ出して、圧倒的な力技で見るものを完全に潰しにかかっています。

日本にいるすべての人が経験したであろう”あの日”つまり、東日本大震災や阪神・淡路大震災、他にも毎年のように起こるたくさんの悲劇をこういう形で、たくさん人たちが観られる大エンターテイメント作品に昇華することができる人なんて、いない。

でも、新海監督はそれをやった。

作家として。

しかも、時代性を完璧に捉え、現時点で出来うる最高の方法で。

それは、僕の大好きな、宮崎駿監督の「風立ちぬ」や、庵野秀明総監督の「シン・ゴジラ」、山本寛監督の「Wake Up, Girls!」と同じく、たくさんの人々の気持ちを救うものだと、僕は思います。

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その時、沢山の誰かが、沢山の誰かの為に、沢山の何かをしようとして、その沢山の美しさ中に、この「君の名は。」の原型や想いも存在していたのかも知れません。

その沢山の優しさこそが僕にとっては、そのすべてが、『まるで夢の景色のように、ただひたすらに美しい眺めだった』のです。

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それに加え『君の名は。』は、新海誠監督の現時点での集大成だと、強く感じています。

例えば、思いつくだけでも、雑多な部屋の風景や音の『彼女と彼女の猫』、雨や空や携帯電話を使った『ほしのこえ』、眠ることで違う世界を見る『雲のむこう、約束の場所』、すれ違いを魅せる『秒速5センチメートル』、アガルタや人を救う事の代償を表現した『星を追う子ども』、視点の差異やミスリーディングを誘う『だれかのまなざし』、古い言葉の引用や先生の『言の葉の庭』、世界の半分や遠い街と都会の『クロスロード』など、あらゆる過去作品からの想いが受け継がれているように見えました。

だから、過去の作品を捨てたとか、否定したとか、今までのファンのことを考えていないとか、無碍(むげ)にしているという意見は間違ってると僕は思う。

新海監督は最初からずっと新海監督で、今回の作品でも新海監督だった。

変わったのは僕たちの方なのだ。

そして、変われなかったのも僕たちの方だ。

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この作品で初めて、新海誠監督の作品に触れる方がすごく多いと思いますが、そういう意味でも是非、過去作品も見て頂きたい気持ちでいっぱいです。

その際は個人的に、『クロスロード』→『言の葉の庭』→『だれかのまなざし』→『星を追う子ども』→『秒速5センチメートル』→『雲のむこう、約束の場所』→『ほしのこえ』→『彼女と彼女の猫』と、時代を遡(さかのぼ)って見ていく事を、オススメします。一つ一つの作品を見るにつれ、深く深く、新海監督の世界に入っていけるんじゃないかと思います。

時間がなければ、「言の葉の庭」だけでも是非。46分です。

そしてその後、もう一度「君の名は。」を見て頂きたいです。

中には、非常に繊細な描写や複雑で詩(私)的な想いに溢れている作品があり、だからこそ、「君の名は。」の瀧と三葉の出会いに繋がったんだ、と強く感じるはずです。

思い出は、ずっとずっと心の中にあるものなのだと思います。

つまり、新海監督は、今回何らかの根本的な変化があって、急に凄くなったから、大ブレイクした訳ではなく、今までもずっと新海監督で、今作品も新海監督そのものだったからこそ、今回の大ヒットに繋がったんだと強く感じるはずです。

周りの様々な変化を新海監督自身が真正面から受け止めてそのまま、ありのままに表現した、と言えるのかも知れません。

下記に、公式的にアップされている、過去作品PV集を貼っておきます。

その後に少しだけ、自分視点で恐縮ですが、過去作品の紹介や、君の名は。との繋がりを紹介したいと思います。

知っている方は飛ばして下さい。

●こちらは、過去作品を集めた公式PV集です。BGMは言の葉の庭の主題歌、秦基博さんの「Rain」。すごく素敵です。

新海誠 監督作品集&新作特報

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彼女と彼女の猫

「彼女と彼女の猫」

彼女と彼女の猫 -Their standing points-』は、新海誠監督が1999年に制作・2000年に公開した、完全自主制作によるアニメーション映画。第12回CGアニメコンテストグランプリ受賞作。

新海監督のYoutubeアカウントにアップされている全編4分47秒の動画になります。

天門さん奏でるBGMも心地良く、何より、ねこ可愛い。ムスビの一つでもありますが、実は、ねこは、秒速5センチメートルにも出てきます。

新海監督自らが声をあてておられ、すでにこの頃から、印象的な映像に言葉を乗せるモノローグ(語り)の使い方や、男女の声の差異に意味を持たせたり、あえて同時に話す、など、今に通づるものを強く感じることが出来ます。

今年2016年に『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』としてリメイクされました。こちらもすごく素敵なので皆様も是非。こんなの泣いちゃうよね。ニコニコ動画にて、公式配信もあります。言の葉の庭に出演された花澤香菜さんが”彼女”役です。

彼女と彼女の猫 – Everything Flows - 1sec.「彼女と彼女の部屋」

ほしのこえ

「ほしのこえ」予告編

ほしのこえ -The voices of a distant star-』は、「彼女と彼女の猫」に続く、新海誠監督の自主制作第2作目の作品。2002年公開。そのほとんどを新海監督が一人で作られたそうです。25分。DVD10万枚以上という、個人制作アニメとして驚異的な売上を記録。第1回新世紀東京国際アニメフェア21公募部門で優秀賞を受賞。

宇宙に旅立つ少女と、地球に残された少年の物語です。

二人の物理的な距離が離れるごとにメール到着時間も数秒から数年と長くなって行きます。その長さ、最長8年。その間の、二人の想いは。

そして『君の名は。』でも三葉の時間の流れは8年だったと思います。そうなんです、あれから8年後、二人はどうなったでしょう。その間の、二人の想いは。

『ほしのこえ』から『君の名は。』に通づるものも、そこに確かに存在していました。

「ほしのこえ」には、現在の新海監督作品にも通ずる美しい背景や、時間や距離などの差異、繊細な心描写、演出、音楽、声など、想いのすべてが込められており、原点ともいえる作品かと思います。

監督は自身のホームページで「稚拙な作品」だとおっしゃっておられますが、そんなことは全く無く、いや、たとえそうだとしてもそれをも超えるほどの熱量であり、天門さんの音楽も素晴らしく、超名作です。

自分自身、本当に大好きな作品で、昨年の「朗読×劇 ほしのこえ」も見に行き、トリウッドで行われた再上映も見に行きました。下記は、2002年公開当時のポスターそのものだそうで、この一点しかないそうです。ブログ掲載及び撮影許可をいただき撮影させて頂きました。

ほしのこえ

僕は、そのSF的な表現の中で、携帯電話というある種それ自体が言語化しているものを意識的に使っている表現や、制服のまま機械に搭乗しミカコ側の時間経過が遅れている(もしくは時間が経っていない?)ことを比喩させるなどの表現が、とても好きなんです。

それが、「君の名は。」で、スマートフォンを使って、まさに瀧と三葉が使っている機種で、時差や年代を感じさせることにも繋がったのかも知れません。

その他「君の名は。」で舞の衣装などもありましたが、携帯電話などの”モノ”や、制服といった”服装”、電車や自転車、ロボットといった”乗り物”そのものに、時間的な繋がりや差異、また、あえて強い意味を持たせ、表情や風景を再構築して行くのも新海監督の強いこだわりなのかも知れません。

ほしのこえの続きが知りたい方は、漫画版、小説版もありますので、ぜひ。僕の知りたかったことが、そこに描かれていました。

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DVD化された際の声優版と、新海監督が声をあてておられる初期版がありDVDにはどちらも収録されています。2002年に発売された定価6090円の通常版と2006年に発売された定価2400円のサービスプライス版がありますが、サービスプライス版には「彼女と彼女の猫」や監督のインタビュー、ブックレットなどが付いていません。

あと、サントラ最高です。

特に、新海監督の深みにはまってしまった方、DVD、漫画、サントラ、どれもオススメです。是非。

「君の名は。」に、そのすべてが繋がってると確信できるはずです。

セカイ系という箱に閉じ込めるには、あまりにも大きすぎる傑作、だと僕は思います。

雲のむこう、約束の場所

「雲のむこう、約束の場所」予告編HD

2004年公開。当時、宮崎駿監督の『ハウルの動く城』などを抑え、第59回毎日映画コンクールアニメーション映画賞を受賞した作品です。

日本が南北に分断統治された世界の物語。

小型飛行機「ヴェラシーラ」の美しさも非常に有名で、音楽を担当された天門さんの、ある一つのベクトルの最高傑作だと僕は感じています。

夢の中での物語が「君の名は。」に通づるものがあり、新海監督初の長編映画ということで、出来たことや出来なかったことなど含め、非常に強くその後の流れを作った作品かとも思います。

内容に関しては割愛しますが、自分自身もまだ理解できていないことが多く、折に触れ、見返し再考する作品です。

「雲のむこう、約束の場所」のような作品があるからこそ、今に繋がったというのは多くの方が認めることだと思います。それは、単純に分かりにくい、ということでは無く、こここそがどうしても通らなければいけなかった場所なのだ、ということなのだと思います。

あの白い塔こそが、新海監督がどうしてもたどり着きたい場所の中の一つ、なのかも知れません。

そして、ヒロキとサユリを救えるのもまた、新海監督だけなのかも知れません。

少し話が変わりますが、アニメーションではよく、俳優が声をあてるのか、声優が声をあてるのか、といった議論がありますが、新海監督の中ではこの頃から答えは出ているのでしょう。

言葉の重要性、一片の詩のような言葉を主人公が語りかけるその情景が、それに新海監督が気がついてからずっと、この作品でも、君の名は。でも、新海監督自身を縛って離していないのかも知れません。

そしてそれは、これからもそうなのでしょう。

それこそが、新海監督の強みでもあるのだと、僕は思います。

秒速5センチメートル

「秒速5センチメートル」予告編HD

僕は、”瀧くん”と連呼し必死に叫ぶ三葉の言葉の先に、”タカキくん”を感じてしょうがなかったです。

アカリの本当の気持ちは、君の名は。で三葉が代弁してくれたのかも知れないと、そう感じていました。

秒速5センチメートルは、スマートフォンや携帯電話のなかった時代の、君の名は。と言えるのかもしれません。

「秒速5センチメートル」は、2007年に公開された全編63分の劇場作品で、「桜花抄」、「コスモナウト」、「秒速5センチメートル」の短編3話で構成されています。

明里(アカリ)と貴樹(タカキ)、二人の出会いから数年間を追った作品です。

僕自身が語るには、あまりにも有名で、良くも悪くも新海監督を新海監督と決定付けてしまった作品と言えるのかも知れません。

今はもう、全然違うかも知れない、と僕は感じていますが。

僕は、第一話の「桜花抄」が死ぬほど好きで、なぜならそれは、希望に満ち溢れているから。

以前、新海誠展に行った際、明里から貴樹への手紙の元になった現物が展示されていて、内容を読んだことがあるのですが、どういったらいいか、みなさんにもいずれ絶対読んでほしいんです。だからまた、新海誠展を開催して欲しいです。絶対、よろしくお願いします。

僕は、第一話「桜花抄」の”おむすび”のシーンが最高に好きなんです。そういや、ここにもすでにムスビが存在していたんですね。

近藤好美さん演じるアカリの声もめちゃくちゃいいし、とにかくこの第一話が最初から最後まで全部よくて、初めて見たときすごくびっくりしたのを覚えています。その時、傑作とはこういう作品のことを言うのだと思いました。

第二話「コスモナウト」のロケットのシーンも素晴らしく、花苗の気持ちと同化したそのロケットが、『君の名は。』で彗星となって戻って来たとも感じた人もいたかも知れません。

第三話「秒速5センチメートル」のすれ違いのシーンは、もう『君の名は。』そのままで、まだ見ていない方は絶対に見て欲しいです。「秒速5センチメートル」ではどうなって、『君の名は。』ではどうなったのか。

僕は以前、個人的に新海監督作品を絶望側では無く、希望側に受け取っている、僕の中で、明里と貴樹にもその後があって、第4話、第5話、第6話と続いている、といったことを書いたことがありました。

『君の名は。』がそうかどうかは分かりませんが、それでも僕も「秒速5センチメートル」を見ていた沢山の方達と同じように、最後のあのシーンを祈るように見ていました。

『君の名は。』で最後ああなったのは、不可抗力や現場の勢いやこの作品の都合上そうなってしまった訳では無く、まさに、ここまでの大きな流れから、そうなったんだと思います。賛否両論あると思いますが、そうだからそうだ、という強い意志というか人知を超えた大きな流れを僕は感じました。

瀧と三葉が背負っていたものは、『君の名は。』だけではなく、それほどのものだったのかも知れません。

だから、会えなかったこと、会えたこと、もう会えないこと、これから会えるかも知れないこと、本当はそのどれもが正解で、でも今は、今、そうだからそうなったんだよ、って言ってるんだと僕は思うのです。

会えなかった人も、もしかしたらこの先、会えるかも知れない。

会えた人も、この先、会えなくなるかも知れません。

今やってることが、もうそれで本当に最後になるかも知れないのです。

だからこそ僕も、瀧と三葉のように、今この瞬間を精一杯大切に生きることに全力を注ぎたいと思います。

エヴァンゲリオンの「(NOT)」の話ではないですが、会えなかった世界線や、会えた世界線があって、僕たちにどちらを見せようとしてくれているのかは、まだ、この先の作品でずっと語り継がれていくものなのだと僕は思います。

つまり、「君の名は。」でいうところのムスビという概念は、「秒速5センチメートル」などの過去作品と、「君の名は。」だけで語るにはまだ早すぎると感じるほど、大きくて大切なテーマなんだと僕は思います。

あと、全然関係ないんですけど、秒速5センチメートルのポスター、再販して下さい!

新海誠展も、お願いします!

大事なことなので2回言いました!!

星を追う子ども

新海誠『星を追う子ども』予告編映像

『星を追う子ども』は、2011年に公開された、長編映画です。

アガルタという場所を軸に、少女と少年、そしてアガルタを目指す男の物語です。

当時、新宿バルト9に見にいきました。

一回見ただけでは、中々頭が追っつかなくて、ジブリぽいこと、主題歌が素晴らしいこと、だけが記憶に残っていた感じがあります。

新海誠監督を語る上で、スタジオジブリの宮崎駿監督の存在は外せませんし、過去、本人も一番影響を受けたのは宮崎駿監督だとおっしゃっています。

というか、新海監督に限らずエンターテイメントに触れている人間なら、それは大いにありえることで、僕自身も大好きです。

宮崎駿監督が長編映画から引退され、ジブリ制作部門が解体され、作画監督の安藤雅司さんをはじめ、ジブリ経験者が多く「君の名は。」に参加しているとも聞きます。そんな中で細田守監督と同じく、新海誠監督も国民的作家になっていくのだと思いますが、それを表してか、ポスト宮崎駿監督だという見出しや記事を多く見受けました。

僕は、新海監督についてのブログを書く時に、今までは宮崎駿監督のことをあまり書かなかったのですが、それは何故かというと、全然違うものに感じているからです。

『君の名は。』でもそれが顕著になっており、宮崎駿監督が持つ漫画映画というイメージではなく、新海監督は、文学映画と言ったらいいのか、映像作家と言ったらいいのか、作家映画と言ったらいいのか、感情映画と言ったらいいのか、詩的映画と言ったらいいのか。

その適切な呼び名はまた誰かが”箱”や”ポスト”に押し込めるように称してくれるのでしょうが、とにかく、宮崎駿監督が持っていないものを、新海監督はたくさん持っている訳で、もちろんその逆もそうですが、宮崎駿監督がそうであったように、自分には、そんな冠をも破壊し、これから新海監督が何か想像もつかないような新しい世界をたくさん見せてくれるのだと確信しています。

だから、これからが本当に楽しみでしょうがないんです。

これからも何も変わらず、陰ながら応援し続けたいと思います。

宮崎駿監督が「風の谷のナウシカ」を作られたのが、43歳。

今年、「君の名は。」を作られた新海監督も同じ、43歳です。

そんな、お二人の共通点も、不思議なムスビの一つだと僕は感じています。

「星を追う子ども」でも、アスナの父親のことや、森崎の妻であるリサのこと、アガルタ人との関係や、クラヴィスという石のことなど、物語を紐解くものが随所に散りばめられており、見るものの期待を煽ります。

公開当時のポスターではないと思うんですが、アスナとシンとモリサキが、多分アガルタで座っているポスター(http://www.cwfilms.jp/hoshi-o-kodomo/event.htmのリピーターキャンペーンのポスターだと思う)を新海誠展で初めてみたんですけど、これがめっちゃよくて。

「星を追う子ども」の続きを表しているように僕には思えて、アスナ、アガルタにたまに行ってるのかなって、そんなことを感じたり。

あと、星を追う子どものBDにも収録されているメイキング映像もすごく好きで、各セクションの人たちの仕事風景や、主人公アスナ役の声優金元寿子さんに演出指示などをされているアフレコ演出の三ツ矢雄二さんや新海監督の姿などが映しだされています。

「君の名は。」でも、そういうメイキング映像みたいなのが見たいなと思います。

そして、「君の名は。」でも音楽の使い方が素敵すぎましたが、「星を追う子ども」も、主題歌の熊木杏里さん「Hello Goodbye & Hello」が本当に最高で、映画でこの曲がかかる瞬間のカタルシスたるや、もうね。

だれかのまなざし

『だれかのまなざし』は、近未来を舞台に社会人2年生のあーちゃんとその家族が織り成す、7分弱のショートムービーです。

野村不動産「PROUD BOX 感謝祭」のシアター映像として製作され先行上映後、2013年「言の葉の庭」と劇場同時上映されました。

まあ、泣けた。

本当に素晴らしい作品なので、沢山の方に見ていただきたいです。

平野文さんの声も心地良く、僕は「言の葉の庭」を劇場で見たときこの作品も見たのですが、両作品とも、ボロボロ泣きました。

実は、「言の葉の庭」のBD/DVDにも収録されていません。

野村不動産の公式PROUDチャンネルにて公式公開されていたのですが、2014/1/21をもってYoutubeでの公開は終了となったそうです。

とても残念ですが、新海監督は「いつか短編映像すべてをまとめさせていただければ・・」とおっしゃっておられたので、それに期待したいと思います。

が、それはそうなんですが、この場を借りて。

野村不動産さん、PROUDさん、今、再公開のビッグチャンスだと思いますよ!

ここしかない、というぐらいここしかないタイミングです!!

「だれかのまなざし」の再公式公開、ぜひ、ご検討ください!!!

こちらは、和紗さんが歌う主題歌の『それでいいよMV (Short Ver.)』です。

「だれかのまなざし」の映像が使われています。

和紗 『それでいいよMV (Short Ver.)』

言の葉の庭

『言の葉の庭』 予告篇

『言の葉の庭』は、2013年に公開された、全編46分の劇場作品です。

『言の葉の庭』は、15才の靴職人を目指す少年と27才の女性との物語で、ざっくり言うと、上手く人生を歩けなくなった女性に靴を作ってあげようとする少年の物語なんですが、ただ単に内容やストーリー、物語の結末を書いただけだとこの映画を現しているとは言いがたく、何一つ伝わらないと思うので書かないでおきます。

どの作品にも言えることかも知れませんが「言の葉の庭」は特に見てなんぼ体感してなんぼの映画かと感じました。

心情などとてもうまく絵や音に現れてて、それは、雨が降ったり、風が吹いたり、暗くなったり、光が差したりといった事を一つ一つ取っても。

と、以前の感想でも、言の葉の庭は、始まりの物語であり、希望の物語だと書きましたが、それは今も変わっていません。

『君の名は。』が始まりだった訳では無く、『言の葉の庭』がある意味での始まりだったと感じていますし、強く希望を感じたことも、その先の物語を感じたことも、『言の葉の庭』があったからだと思います。

『君の名は。』を見た方にはバレてしまっていますが、言の葉の庭とのつながりもとてもユーモアに溢れており、唯一無二のものかと思います。僕自身も劇場で、身を乗り出してしまったほどで、周りにもそれに気がついた人の動きが分かるのがとても面白かったです。みな一様に、すごくうれしかったんだと思います。

「君の名は。」をご覧になった方は、特に、お気に入りの映画になると思います。「君の名は。」に勝るとも劣らない近年稀に見る、本当に素敵な作品です。「君の名は。」をたくさんの人がご覧になったことで、この「言の葉の庭」もご覧になる方がたくさん出てくるだろうことが、とても嬉しいです。新海監督の過去作品をどれから見ようか迷われている方は、まず、この「言の葉の庭」から見る事をオススメします。

『言の葉の庭』、とにかく、見てください。

希望と、始まりの物語を、ぜひ、見て頂きたいと思います。

感想のほうは、気が向いたら読んでみてください笑。

【ネタバレ注意】「言の葉の庭」を見に行ってきたよ!

クロスロード

Z会 「クロスロード」 120秒Ver.

『クロスロード』は、2014年、新海誠監督が株式会社Z会とコラボレーションしたアニメーション作品です。

キャラクターデザイン・作画監督は、君の名は。でもご一緒された田中将賀さん。歌はやなぎなぎさんです。

受験の先の先まで描こうとしているところがすごく好きです。

何故なら、冒頭のモノローグで二人が語っているように、受験はきっかけでその後の人生のほうがずっとずっと長いのだから。

二人の想いが交差する場所が、Z会のテキスト上であったり、受験会場であったり、合格発表の場であったりするのかと。

最初は、二人上下に分かれていた枠も、東京に来る辺りで同じ枠の中に入り、発表の時やっと横に並ぶ。

半分だった世界が一つになって、一人では乗り越えられないことでも誰かとなら乗り越えていけるかもしれない。

それでもまだ、この物語の始まりにすぎないんだろう。

この映像の美しさはここにこそあると僕は思う。

新海監督も、映画『君の名は。』の原型のひとつだと語られています。

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君の名は。

「君の名は。」特報

「君の名は。」は、ざっくり言うと、男女の心が入れ替わる物語です。

入れ替わっている間の記憶は無く、それをスマートフォンや、お互いの体に書いた言葉で、なんとか繋がろうとするのです。

映画が始まって最初の方は、その物語に忠実に則(のっと)って、見るものにそのストーリーをイメージさせて刷り込ませていくのですが、中盤「起承転結」の転の部分のフックが強く、僕は、そこで一気に現実的にも感情的にも強く引き込まれてしまいました。

『君の名は。』で、非常に重要なキーワード、言葉となっている『ムスビ』。

その一編でも理解するために、下記に小説版から少しだけ引用させて頂きます。

そういや、小説版にだけ出てくる、三葉の禁止事項がすごく良い。

小説版も面白いので、ぜひ。でも、映画を見た後に小説版を読むのがベストだと思います。

糸を繫げることもムスビ、人を繫げることもムスビ、時間が流れることもムスビ、ぜんぶ、同じ言葉を使う。

よりあつまって形を作り、捻れて絡まって、時には戻って、途切れ、またつながり。それが組紐。それが時間。それが、ムスビ。

知っとるか。水でも、米でも、酒でも、なにかを体に入れる行いもまた、ムスビと言う。体に入ったもんは、魂とムスビつくで。

小説版「君の名は。」から引用。

悲しみはいつも突然やって来て、すべてを連れ去って行きます。

一緒にいられない絶望は、簡単に悲しみを超えて容赦なく僕たちに降り注ぐ。

それはまるで彗星のように。

ある種の美しさ、さえ持って。

その後、本当の絶望が襲ってきます。

大切だったことも、大好きだったことも、一緒に話したことも、風景も、夢も、言葉も、僕たちは簡単に忘れてしまう。

瀧や三葉がそうであったように。

でも、それでも、忘れられなかったことがあります。

心に深く刻まれて、痛くて痛くて、ふいに涙がこぼれてしまうこと。

それも、たくさんの思い出となって、僕たちに降り注ぐ。

それこそが、希望という得体の知れないものの正体なのかも知れません。

僕は、この映画で『絶望』と『希望』の両方を描いているのだと感じました。

絶望も希望も、痛くて痛くて、心が張り裂けそうになります。

そして、それでも、二葉を救うことは誰にも出来ませんでした。

『君の名は。』の根底に流れてる『死』という概念が、僕を引きつけ、今も離そうとしてはくれません。

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たくさんの大好きなシーンがあります。

巫女の舞、彗星、祠(ほこら)、糸守、二回目の出会い、手のひら。

その中でも、僕が一番大好きだったシーンがあるんです。僕はそのシーンがあったからこそ、この作品はただ事では無い作品だが、確実に新海監督の作品であると確信することが出来たんです。

それは、三葉が瀧に初めて会いに行った、あの日です。

僕は、あの一日のために「君の名は。」があるのだと思いました。

あのシーンを作りたいがために、他のすべてが存在しているのだと感じました。

誰かに会いたいと思う気持ちは、時に絶望を超えるのだと、僕は思います。

その後、三葉はあの光景を見ながら、砕け散った。

こんな断絶は過去にも無いと思う。

これは、あなたの物語なんだと思います。

会いたい人がいるあなたの物語で、もう会えない人がいる、あなたの物語だ。

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『いつか、ちゃんと幸せになりなさい。』と、奥寺先輩は言った。

タカキは、アカリは、今、幸せなのかな。

新海監督はどうだろう。

僕は、まだまだこれからだな。

三葉が髪を切ったのは、瀧に会いに行った日。組紐を渡したその手。

組紐を還(かえ)し、その手のひらに、瀧は、ある言葉を書きます。

人は、誰かに会うべきなのだと、思いました。

涙を拭って、前へ前へ進むべきなのだ、と、そう思いました。

いつか、ちゃんと幸せになるために。

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それでもまだ、たくさんの謎やムスビも存在します。

組紐や、口神酒(くちかみざけ)、言葉、絵、風景、たくさんのものが三葉と瀧を結んでいます。

三葉の母と父ももしかしたら、入れ替わっていたのかも知れません。瀧と三葉が、たまにしか入れ替わらなかった原因は組紐にあったのでしょうか?祠と湖2つで、計3回。何年も前、その何年も前から何度も何度もムスビを繰り返して来たと言った表現もなされていました。

三葉の家系のこともそうですが、瀧が絵を描くことも僕は、とても神聖なことで、昔からずっとずっと人から人へと受け継がれてきたことだと思っています。

自分の仕事を見つけるために就職活動をすることも、電車に乗ったりバイトをしたりして毎日に奮闘することも、です。

そういう意味では、誰もが住む場所や時間や使命が違うだけで、そもそも僕たちに、そんなに違いはないのだと思います。

「君の名は。」、そんな、僕たちの物語でもあるのだと思います。

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キャラクター自身の動きというか重量感や深重感、躍動感をもっと感じたいと思った方もいたかも知れません。

新海監督が世界に向けた全く新しい作品だと思う。でもそれに加えて、漫画映画の名残やその新しい解釈や新しいベクトルを見せて欲しいとも思ったりしました。

いろいろ意見も感想もあると思う。でも、決してつまらない作品ではない。絶対見て損はないと思う。2016年という今に公開されたこの「君の名は。」をちゃんと見ておいたほうがいいと思う。

そうなんです、いいことじゃないのかもしれませんが、僕にとっては、これからの何もかもを背負わせたくなるほどの素晴らしさだったんです。

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「君の名は。」は、その描写の美しさや音楽の素晴らしさなどからも、とても馴染みやすく、新海監督作品を初めて見る方でも、普段アニメをみないような方でも、この作品で映画の楽しさを感じられるのではないかと思いました。

久しぶりに劇場に行ったり、その感想を語り合ったり、みんなで遊びに行ったついでに映画をみたり、一人でプレミアムシートで鑑賞したり、でかい画面でいい音で美しい映像美を体験できたりと、同時にそんな、楽しみも感じさせてくれると思います。

役者さんや声優さんも素晴らしく、何の問題もありませんので、そこが気になってる方も安心して物語に入り込めると思います。てっしーやさやちんも最高。なんと、さやちんは「聲の形」西宮結弦(ゆずる)役や、「魔法少女まどか☆マギカ」の鹿目まどか役の、悠木碧さんです。

男女の入れ替わりをここまでうまく表現できていることに、その友達や家族の心情をここまでうまく慎ましく表現されていることに、感動すら覚えました。メイキング、絶対見たいです。

僕は、土曜日のお昼に行ったんですけど、ほぼ満員でビックリしました。お客様は、カップル、女性のグループ、男性のグループ、男性女性お一人の方、子ども連れのご家族、と老若男女様々でした。男女半々ぐらいだったと思います。僕は一人でしたが、一人でも全然大丈夫です。いつもそうですが、今回も変わらず、何の問題もありませんでした。

BD/DVDが出るのもまだ先だと思いますので、久しぶりに、劇場に行くのもすごくいいと思います。

特に新海監督作品のファン方も、上の過去作品の紹介でも書きましたが、新海監督の溢れるサービス精神から随所に過去作品からの流れを感じることができますので、本作も絶対に楽しめると思います。

そして、新海誠って、、RADWIMPSって、、という方こそ、見て頂きたいとも感じています。

いろんな人に感想が聞きたくなる映画でもあるのだと思います。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

衝撃を受けるほどの素晴らしさだったため、溢れる想いを勝手ばかり長々と書きなぐってしまい、申し訳ありませんでした。

色々書いてしまいましたが、本当に、素敵で楽しい映画なんです。劇場で一人ボロボロ泣いてしまいましたが、本当にめちゃくちゃ楽しい映画なんです。過去作品のことや君の名は。のこと、少しでも伝われば幸いです。まだの方は、絶対に見に行ってみてください。「君の名は。」本当にオススメです。

みんな劇場で観ればいいと思うよ!

新海監督を始め、関係者の皆様、素敵な作品をありがとうございます。

僕は間違いなく、救われました。この世界がまた少し、素敵な世界になったんだと思います。

一人ぼっちでガタガタ震えていた僕に、将来この作品をみるんだということを教えてあげたいです。

早すぎますが、次回作がめちゃくちゃ楽しみです。

次回作も、大丈夫だと思います。

絶対、大丈夫です。

自分、なんか分かるんです。

全く根拠はないんですが、そういうの何故か自分、分かるんです。

多分そういうのも、ムスビっていうことなんじゃないかなあ、って、今はそんな風にも感じています。

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おさらい

「君の名は。」特報

君の名は。公式ホームページ
http://www.kiminona.com/index.html

君の名は。公式Twitter
https://twitter.com/kiminona_movie

新海誠監督公式ホームページ
http://shinkaimakoto.jp/

新海誠監督Twitter
https://twitter.com/shinkaimakoto

新海誠作品PRスタッフTwitter
https://twitter.com/shinkai_works

★報道ステーションにて、新海誠監督と小川彩佳アナウンサーが対談した映像です。放送に入りきらなかった未公開映像を再編集した特別版だそうです。
http://www.tv-asahi.co.jp/dap/bangumi/hst/feature/detail.php?news_id=47779

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