みなさま、こんにちは。
まなべやブログのまなべ(@manabehirotsugu)です。
「天気の子」を見に行って来ましたので、感想を書きたいと思います!
新海誠監督作品「天気の子」の感想。
正直、「まいったなあ、、めちゃくちゃ大好きな感じの映画やんけ、、」って思いました。
あえてこういう言い方をしますが、私は「君の名は。」よりも好き、です。
「天気の子」の感想を一言で言うなら、『魅力的なキャラクター』と『斬新な脚本』、それから『強さ』です。
いきなり三言になっちゃいましたけど笑。
それ以外も、例えば背景や絵力などもすべてが前作よりも進んでいますが、特にその3つが「君の名は。」よりも、より先に進んだ所だと私が個人的に思う部分です。
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別途、声をあてている方の心配?があったみたいなのですが、?という感じです。
実際、全編見ましたが全く問題なく、むしろ全員がそうじゃなければダメでした。
その中でも私が大好きだったのは、主人公の森嶋帆高役の醍醐虎汰朗さん、天野陽菜役の森七菜さんもそうですが、特に、須賀圭介役の小栗旬さん、夏美役の本田翼さん、天野凪役の吉柳咲良さんが素晴らしかったです。
この3人はキャラクターも生き生きしていましたし、何より、その声もお芝居もめちゃくちゃはまってました。
もしかして、躊躇されている方がいたら、大丈夫ですよ、とまずはお伝えしたいです。
これから見に行かれる方も安心してください。
何の問題もなく、物語に集中できます。
最後まで、あっという間です。
絶対、見に行ってください。
そんな戯言なんか気にせず、私たちは、今こそエンターテインメントを思う存分楽しむべきです。
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物語の展開も、今まで新海監督が作られてきたものとは少し違うような気もします。
挑戦的で、賛否が分かれる場面も多いです。
そこが斬新な脚本、の部分。
だからこそ、絶対見て欲しいって思います。
「君の名は。」で新海誠監督を知った方も、まだ全く見た事無いという方も、昔からのファンの方も、そもそも、そんなものは全く関係無く、とても素晴らしい映画ですので、全員、絶対に見に行きましょう!
前作の「君の名は。」が大ヒットした事が今回のプレッシャーになった事は想像に難く無いですが、むしろ、それが逆に本作を高みにまで押し上げている原動力となっているように見えます。
こんな面白い作品、中々無いと思います。
「天気の子」は、たくましさ溢れる快心の作品で間違いないです。
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それから何より、やっぱり絵も本当にすごい。
ここが、間違いなく最先端。
※私も訪れた事のある六本木ヒルズ展望台も「天気の子」聖地に。私の場合は森美術館ついでの一人ぼっちだったんですけど笑。
それと、今までの過去作とのつながりもたくさんあったけど、それは書かないでおきます。
あ、いや、ネタバレしない程度に一つだけ言うなら、特に螺旋階段の部分は、唸りました。
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それから、私が一番いいなあ、と感じたのは、登場人物の魅力度がかなり上がっていて、魅力的なキャラクターたちがたくさんいる事です。
これは本当に素晴らしい所だと思います。
「言の葉の庭」をご覧になった事がある方は、言いたい事が何となく分かって頂けるかと思います。
あの丁寧な心情の変化の捉え方と描写、それに付随する演出と、それを下地に映画全体をエンターテイメントに押し上げる完成度の高さ。
それは、新海誠監督の唯一無二で独創的な部分の真骨頂とも言えるものです。
ある意味で、偉業。
私が、新海監督作品のなかで一番大好きな部分でもあります。
「天気の子」では、その完成度が上限を突破し、さらに一段上のレベルにまで登り始めています。
以前よりそうでしたが、文化やカルチャーと言えるものまではっきりと見え始めています。
しかも、それを全く難しくせずに、絵力や魅せ方も分かりやすく、しかし深く、この面だけでもすでに、次回作が楽しみになるほどです。
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この作品「天気の子」は、ひとりひとりに違う感情を植え付けると思います。
だから、一緒に見に行った友達とも全然意見が違う事も多いと思う。
「天気の子」は、自分で答えを出さないといけない物語でもあると思う。
例えば、私たちは天気は変えられないかも知れないが、他に変えられるものがあるかも知れない、と。
例えば、今まで、変えることが出来た事はあっただろうか、と。
例えば、これから、この現実を誰とどう生きるべきなのか、と。
もちろんそれだけではないだろう、そういう数え切れないほどの感情をたくさん持って帰って来てしまう作品だ。
だから、(あえてこう書きますが)しらけた大人たちは、自分で答えを出す事すら出来ず、『「君の名は。」の次だからやっぱり思ってた感じだったな、○点』などとくだらない言葉でしかこの作品を語れないだろう。
だからこそ、誰かのそれっぽい感想や雑多な意見に惑わされず、ちゃんと自分の眼で見て、その時自分が何を感じたかをちゃんと知っておくべきだと私は思います。
その上で、私はこうだったけど、あなたはこうだった、というような多様性を感じることもとても大切な出来事になるのではないかと私は思います。
いろんな風景や景色も出てきます。
綺麗な場面だけじゃなく、影の部分も多々描写されています。
前作からは考えられない出来事もあります。
そんな絵力から受ける強さだけじゃなく、本作は言葉も強いです。
最後の言葉、それだけじゃなく、すべての言葉と感情が、私たちに選択を迫っています。
だから、そこらへんの誰かが「今作はダメだと分かってた」などという、誰の役にも立たないような戯言を、したり顔でつぶやいたとしても、そんなゴミのように弱くてヤワな呪いの言葉を聞く必要など全く無いです。
なぜなら、決めるのはあなた、だからです。
あなたが、ちゃんとその目で見て、ちゃんと自分で選択しなくちゃいけない。
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この映画をざっくり言うと、公式さんのストーリーにもあるように、ある世界で、とある少年が天気を操れる少女と出会う物語です。
そうだったとして、誰が出てきて、結末はこれで、と、それを今ここで全て書いたとして、だから何なんだろう、と。
そんなものでは、私の文章力の無さとも相まって、何一つ伝えることは出来ないでしょう。
そもそも、そんなもので何かが分かったかのように、悦に入っている場合ではありません。
そんなことより、自分の感情の動きを直に感じる事の方がよっぽど大切で、素敵な時間を過ごせます。
新海誠監督はじめ、天気の子スタッフの皆さんが放った渾身のエンターテインメントを全身で感じるべきです。
楽しいです。
本当に、楽しいです。
私たちは、やっとここまで来たんだって、そんな風に思いました。
最後まで見終えた瞬間、私たちは本当にここまで来れたんだ、と感慨深い感じがありました。
素直に、「新海誠監督達、マジすげえ」と思いました。
次の選択をし始めることのできる、新しい場所にたどり着いてしまったのだと思います。
この作品は、それほどのものです。
絶対に、見るべき作品です。
エンターテインメント史として、こんな節目の作品がそう何度もあることは、めったに無い事のように思います。
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もう一度言います。
絶対に、見るべき作品です。
誰かが言いそうな、不安が的中した、こうなることは分かってた、時代を掴んでいない、セカイ系が、ポスト誰々が、あの巨匠監督みたいじゃない、などど、そんな誰かが自分で勝手に作った箱の中に、新海監督達を無理やり押し込め閉じ込めてうんぬんかんぬん言って悦に入ったとしても、そのどれもがあなたの言葉では無い。
あなたは、どう感じたのか。
それこそが、この映画の最後にはまる、圧倒的に正しいピースなのだ。
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この作品には足りないものがあります。
それは、この映画の最後に待っている、自分自身が感じた感情です。
だからこそ、もう一回二回と見に行きたくなるのだと思います。
エグいよな、と。
分かっててやってんじゃ無いかと、そんな風にさえ思いました。
それは、ある意味で、私たちがこれからも探さなければいけないものなんだと思います。
なぜなら、間違いなく、私たちはそういう時代に生きているからです。
そういう、素晴らしい時代を生きているのです。
「天気の子」は、それに改めて気がつかせてくれる、ド直球の大エンターテインメント映画の傑作です。
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新海監督や関係者の皆さんや、スタッフの皆さんや、それから私たちも含めて、その探さなければいけないもの、それこそが今後の創造力・精神力・行動力と相互共犯関係と相なって、今後もエンターテインメントを紡ぎ続ける原動力となるのでしょう。
今、この時代にどうしても必要だったもの。
新海誠監督だけじゃなく、今の私たちにとっても必要だったもの。
それを、新海監督はちゃんと自分で選択して、ちゃんと表現して下さった。
だから、私たちもちゃんと自分自身で選択し、この明らさまな挑戦を真っ向から受け止めることで、新しい時代へと向かうべきなのです。
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ここから、また始まるのでしょう。
これは、要するに戻っているように見えるけど、そうじゃ無い、と私は断言します。
それは、作品の中にも出てきますが、螺旋階段の一段上の、そのまた上の、その上の、、、です。
よくある言説として、新海監督は「君の名は。」で一般向けになったけれど、「天気の子」でまた元に戻って来てくれた、というものがありますが、私はそうでは無いと感じています。
「天気の子」は、誰がが勝手に作った【セカイ系】という小さな箱に閉じ込めておくべき作品ではありません。
これは、一見、戻っているように見えるけど、みんなで、過去から続く今と地続きの新しい場所へ行こうとしてる前兆なんだと思います。
「言の葉の庭」辺りから、それが顕著に現れていました。
いや、私たちは、既にそういう新しい場所にいるのです。
そういうことを、伝えようとしてくれているのだと思います。
それは、「天気の子」作中の節々の選択からもそう捉える事ができるし、最後の選択も、最後の描写も、最後の言葉も、つまりそういう事なんだと思います。
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私は、この方向で間違ってないと断言します。
何度も何度も、大声でそう叫びます。
主人公が作品の中でそうし続けたように。
私は、今回の挑戦を肯定します。
新海監督が、私たちの住む世界を肯定してくれたように。
作家性とエンターテインメントと、それから、私たち。
「天気の子」は、その3者が大きな渦で何かを生み出す、その一番最初の第一歩になる作品だと思います。
私たちは、やっとここまで来たんですよ。
すごいですよ、本当に。
これは多分、新しい文化やカルチャーが生まれようとする瞬間の身震いなんだと思います。
しかも、それがちゃんと過去から現在、今と地続きになっている、手触りとしてちゃんと感じる事ができる新しい世界への道標になっています。
新海監督自身がそれを分かってやっておられるのか、それは、どうか分からないけど、全くすごいことだと私は思います。
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仮に、「言の葉の庭」からこぼれ落ちた涙が、「君の名は。」で大爆発したあと、「天気の子」でそれを昇華させてたら、もう終わってた。
それは、多くの誰かが見たかったものかも知れないけど、それは、この先に、ずっと先に続いて行くものじゃない。
なぜなら、それは、明日へ届くかも知れない第一歩を、つまり、バトンから手を離し、今、そこから先を諦めることと同義だから。
つまり、それは、舞台を降りることと同じだからだ。
でも、そんなことは微塵もなかった。
全くもって、全然違った。
「好きだ」の次に来る言葉。
最後に渡さなかったのは、私たちには「今」があるからだ。
坂の上での祈りは、それこそが、自分自身の選択の「証」だから。
そして、最後の景色は、この世界を肯定する事と全くの同義なのだ。
ようするに、つまり、舞台から降りるつもりも、そこで止(とど)まるつもりも、逃げるつもりも無かった、強さや清さや誠実さが終始溢れ出ている所に、私はすごく惹かれてしまった訳です。
これから考える事が多くなるけど、だから大変だけど、だからこそ、エンターテインメントは面白いのだと思います。
この時代に「天気の子」があってくれてよかった、と心底思いました。
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何かが始まるときのぐつぐつ煮えたぎるようなものに必要なのは、怒りと愛と、それから言葉だと思います。
怒りと愛を含んだ雨と涙が地に還るとき、それは、新しい世界が生まれる合図でもある。
その合図こそ、天気の子で主人公が叫ぶ、最後の言葉なのだと思います。
その合図で迎える世界こそ、そのあとに来る、エピローグなのです。
そのエピローグは、新しい時代へのプロローグなのだと感じています。
ちゃんと地に足のついた、今と地続きの、新しい時代への道標なのだと思います。
ありがとうございます、新海監督含め、作品に携わって下さった全てのみなさま。
エンターテインメントに対する挑戦の全てを、真っ向から立ち向かって挑戦そのもので返してくださって。
今日、「天気の子」が上映されて本当によかった。
私にも、まだ、できる事があるかも知れないと、そう信じる事ができて良かった。
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最後の選択を、その言葉を、あなたはどう感じるだろうか。
私は、本作が、「ほしのこえ」から、「彼女と彼女の猫」から、いや、そのもっと昔から、そして「言の葉の庭」から、そんな四方八方から紡いで来た新しい世界の、本当の始まりを知らせる合図だと思います。
あまりにも大きすぎる文化や膨大なカルチャーが生まれ始めるときに感じる、得体の知れない鼓動のようなものは、多分、人類の脳全部が繋がっていて、すべての人たちが今、同じように感じているものだと思います。
それをエンターテインメントに落とし込むのは、本来、無理です。
なぜなら、本当なら、諦めてしまうか、逃げてしまうか、分かったふりをしてしまう。
だって、怖いし、辛いし、一人では無理だし、そして何より、それは誰もがやりたくても出来る訳では無い事だから。
でも、新海誠監督はそれをやろうとしてる。
しかも、諦めることなど微塵も感じさせずに、逃げずに、より挑戦的になって。
それは鬼の形相に違わない衝動から来るものだろう、とそんな風に思う。
なぜそんな感情で居続けられるのか。
多分それは、ずっとずっと脈々と受け継がれてきたものが、今、ここにあると確信出来るからだ。
その証が、あの言葉とエピローグなのだ。
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だからこそ、私は応援する。
エンターテインメントに携わる全ての人たちを応援します。
私には応援ぐらいしか出来ないけど、私も私の舞台を降りるつもりはありません。
何かできる事をしよう、いや、私には私にしかできない事があるのだと、そう信じる覚悟が持てたと、今はそんな風に感じています。
新海監督、みなさん、素敵な作品を生み出してくださって、本当に、ありがとうございます。
エンターテインメントが大好きな、一人のファンとして。
アニメーションが大好きな、一人のファンとして。
新海誠監督作品が大好きな、一人のファンとして。
「天気の子」に関わったすべての人たちに愛と感謝を込めて。
また、見に行きます。
眞鍋 弘嗣
https://www.youtube.com/watch?v=DdJXOvtNsCY
「天気の子」グッズ
天気の子パンフレット
天気の子のパンフレットです。
新海監督のインタビューも面白いし、気象監修をされた気象庁雲研究者の荒木健太郎さんのお話も面白いです。
おすすめ。
天気の子小説
新海監督が自ら書かれた、「天気の子」の小説(ノベライズ版)です。
映画と小説は全く違った媒体なので、また全然違う気持ちで楽しめると思います。
最後の新海監督自らが書いておられるあとがきと、天気の子の音楽監督を担当されたRADWIMPS(ラッドウィンプス)さんの野田洋次郎さんの解説も含め、おすすめです。
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天気の子グッズ「クリアファイル」
天気の子グッズの「クリアファイル」です。
表と裏になります。
クリアファイルは何個あっても良いものですよね。
天気の子グッズ「ミニクリアファイル」
天気の子グッズ「ミニクリアファイル」です。
3つセットで裏表で絵が違います。
これ、すごく良いと思います。
おすすめです。
天気の子グッズ「ぬいぐるみボールチェーン(てるてる坊主)」
天気の子グッズ「てるてる坊主のキーホルダー」です。
かわいいです。
おすすめ。
天気の子サントラ
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https://www.youtube.com/watch?v=EQ94zflNqn4
天気の子のサントラです。
主題歌と音楽を担当された「RADWIMPS(ラッドウィンプス)」さんの作品です。
三浦透子さん歌う、グランドエスケープがかかる時、マジやばいです。
曲順は下記になります。
- 『天気の子』のテーマ
- 優しさの味
- K&A 初訪問
- 占秘館へようこそ
- K&A 入社式
- 風たちの声 (Movie edit)
- 陽菜、救出
- 晴れゆく空
- 空の海
- 御宅訪問
- 初の晴れ女バイト
- 祝祭 (Movie edit) feat.三浦透子
- 花火大会
- 気象神社
- 芝公園
- 二つの告白
- 首都危機
- 真夏の雪
- 天気の力
- 家族の時間
- 消えゆく陽菜
- 永遠の雲の上
- 晴天と喪失
- 帆高、逃走~子供達の画策
- バイクチェイス
- 陽菜と、走る帆高
- 愛にできることはまだあるかい (Movie edit)
- グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子
- ふたたびの、雨
- 大丈夫 (Movie edit)
- 愛にできることはまだあるかい
本記事は、以上になります。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!