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100万回生きたねこの感想

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100万回生きたねこ
 
 
それは、僕のすべてだ。
 
 

 
 

100万回生きたねこのこと

 
来年、100万回生きたねこのミュージカルが上演されるそうです。
 

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刊行から35年経ついまも、多くの人に愛されている佐野洋子の絵本『100万回生きたねこ』。この作品が来春、ミュージカルとして上演される。脚本は新進気鋭の劇作家、中屋敷法仁、戌井昭人、糸井幸之介の3人が手がけ、野田秀樹の監修により1本の戯曲にま...

 
 
森山未來さんも満島ひかりさんも好きな俳優さんなので、観に行きたいと思ったのだが、チケットは取れるのだろうか。

2013年1月8日に観に行ってきました。素敵な舞台でした。
感想はこちら。
【ネタバレ注意】ミュージカル『100万回生きたねこ』を観た感想レポート

 
 
 
 

 
 

僕の手元にあるものですでに、48刷だ。
いったい今、どれぐらいになっているのだろう。
 
 
この「100万回生きたねこ」の何が好きなのか、と言われたら、それはなんだろう。
とても難しい。

絵も好きだし、使われているフォントも好きだし、
全体的な言葉の足りなさも好きだ。

そして、その本自体の大きさも。
 
 
僕は、紙の本がなくならないと感じているのは、この本の存在があるからだ。
他の本は、電子書籍になれば紙の本は無くなってしまうかも知れないが、この本は電子書籍になったとしても、残ると思っている。

何故そこまで確信しているのかというと、
何より、僕の元からこの本が無くなることは、絶対にあり得ないからだ。

以前、ブログに実家から唯一持ってきたものは「風の谷のナウシカ」の原作本だと書いたが、実は「100万回生きたねこ」もそうなのだ。

それらは、自分のそばに置いておくべきもの、なのである。
 
 
余談になってしまうが、
僕がレコードの存在がなくならないと思っているのは「天空の城ラピュタ」のレコードを初めて手にした時の想いがあるからである。

その大きさや重さ。

 
僕自身がパッケージ品を発売するときは、
時間を掛けてもレコード盤を発売するつもりだ。
いつになるか分からないが。
 
その想いが、僕が音楽を諦めない理由でもある。

 
 
 
 
「100万回生きたねこ」は人により、いろんな解釈があると思う。

 
人生は本当に短くて、すべてが、いつも遠い場所にある。

本当に大切なものを何とか探し当てたと同時に、それが無くなっていることに気がつくのだ。

 
生きることは、残酷だ。
いつか、必ず大切なものを失う。

 
 
100万回生きてきたねこは、
その時、自らが生き続けてしまうかもしれないことを分かっていたはずだろう。

愛するものは、確実に自分よりも先に死んでしまう。
助けることなどできないだろう。
自分がその後、また、何万回、何百万回と生きるかもしれない。
今や野良猫になり、死ぬことすら出来ないかもしれない。
愛するもののいない世界を、延々と生きることになるかもしれない。

 
 
100万回生きてきた話を聞いた白いねこは、
自分が先に死ぬんだということを覚悟していただろう。

愛するものよりも、確実に自分が先に死んでしまう。
自分が死んだ後も、ねこは生き続けるだろう。
そんな毎日の中、やはり、ねこは自分の事など忘れてしまうだろうか。
そもそも、自分を思い出すことなどあるのだろうか。

愛するものを残して、いつか必ず死ななければいけないのだ。
しかも、日に日に自分だけがやつれていく。

 
 
 
それでも、ねこと白いねこはずっとそばにいた。

 
 
 
 
僕自身はどうだろう。

今、何回目だろう。
いったい何回生きたのだろう。

 
 
 
何かが、僕を待ってくれているかも知れない。

もしや、100万回生きてきた誰かを待っているところなのかも知れない。

 
その時のために、1回でも何百万回でも、僕は生きる。

 
空虚だって虚構だって幻想だって構わない。
悲しくても寂しくても苦しくても構わない。

その為に、死んだって構わない。

僕は、白いねこに会いたい。

 
 
100万回生きたねこは、希望の物語だと僕は思う。

 
 
 
 
眞鍋 弘嗣 ( @manabehirotsugu  Hirotsugu Manabe
 
 
 
 
 

 
 
●2013年1月8日にミュージカル「100万回生きたねこ」を観に行ってきました。とても素敵な舞台でした。
【ネタバレ注意】ミュージカル『100万回生きたねこ』を観た感想レポート
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100万回生きたねこ

 

 

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