水着営業という生き様と、その美学。「WakeUp,Girls! 第02話 ステージを踏む少女たち」の感想 WUG38

 

公開日:2015年5月23日

 

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Wake Up, Girls!(WUG)

 

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【ネタバレ注意】希望のかけらと、その物語。Wake Up, Girls!(WUG)とは何だったのか。はこちら。

ここは、「Wake Up, Girls! 第02話 ステージを踏む少女たち」の感想38 です。

ネタバレしかしていませんので、ネタバレが気になる方は注意してくださいね!

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須藤プロデューサーのもと、松田マネージャーとWakeUp,Girls!の7人は新たなステージに立つ。

WakeUp,Girls!が活動を続ける為に、松田マネージャーが最初に受けた仕事。

それは、健康ランドでのライブだった。

島田真夢と七瀬佳乃が言葉を交わす。

「引き受けた以上、やろうよ。」

「え? あの須藤って人のいいなり!?」

「違う。ただ、あの人自身はどういうつもりで言ったかわからないけど、『ブレイクするには、体張らなきゃ』って言葉は本当だと思うから。」

WakeUp,Girls! 第02話 ステージを踏む少女たちより引用。

誰が決めたのか、アイドルの多くは水着を着る機会があり、そのままライブをすることもある。

今回の契約は露出度の高い水着である事と、水着撮影会に加え、接客に協力する事、そして、いくつかのアトラクションに参加すること、これは、お客様と一緒に接触形のゲームをするというもの、も含まれていた。

松田マネージャーの経験不足は明らかだ。

須藤プロデューサーの暴論に太刀打ち出来なかった。

何より、Wake Up,Girls!を守ることが出来なかった。

「何か…違う気がする…」

「…なんとかしてもらえませんかね?あの…なんていうか…その…服装を…」

「はぁ?あんたら、文句言える立場なの?少しはわきまえろよ、地方の無名アイドルもどきがさあ」

「見ろよ。超売れっ子のI-1clubの岩崎志保だって、これぐらいのことはやってのけてるじゃないか」

WakeUp,Girls! 第02話 ステージを踏む少女たちより引用。

須藤が言ったことは、ただの暴論だ。

今も巷に溢れかえっているが暴論は時に正論に聞こえるが、どちらもクソだ。絶対に屈してはならない。

暴論は形式上そいつの為だけに存在し、正論は形式上そいつらの為だけに存在する。

そいつが可哀想だから、そいつらは頑張っているから理解し尊重しろと言うが、間違っている。双方の想いを双方が理解し尊重すべきだ。それは当たり前の事だ。感情や立場を盾に勝手な定義でレッテルを張り、自分の権利ばかりを主張し相手の権利を踏みにじり、議論をめちゃくちゃにしようとするやつの言葉を真に受けてはならない。

暴論は当然、正論と言われるモノでさえも納得できないとき、そんなときは、答えはもっと別の場所にあると思ったほうがいい。全然別の、第三第四第五の答えを探すんだ。

だから、岡本未夕が逃げ出したのは、ある意味でとても理にかなっていた。

だからこそ岡本美夕は、ずっと答えを探していた場所に帰り、丹下社長は、アニメーション特有の強引な手段でその場を収めたのだ。

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この営業は、心身ともに、持続、継続、維持出来るものではない。スポットとしても全く話題にならない事に加え、客の目線も信頼もぶれてしまう。そして、何より、WakeUp,Girls!を表現していない。

それに気が付いて松田さんは断ろうした。須藤にあまり強く出られなかったのは、WUGの事を想うあまり、それでも何がなんでも仕事を、と頭の片隅で考えてしまったのかもしれない。

店長と須藤プロデューサーは知り合いのようだし、店長もゲームは盛り上がると言っていたので、以前にも同様の事があったのだと思われる。アイドルを観るのは初めてだとも言っていたので、WUGではなく、アイドルでもない誰かが、同じようにこのゲームを行ったのだろう。

その中には、このゲームをOKと判断した社長やマネージャーや演者がいたのかも知れない。

僕は絶対に認めない。

しかし、それが生き様の違いでもある。

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「あんな恥ずかしい事するの、松田さんじゃなくて私たちなんですけど」

WakeUp,Girls! 第02話 ステージを踏む少女たちより引用。

水着でのライブが終わり、水着営業の経験があるのだろう元トップアイドルセンターだった島田真夢や、天真爛漫な性格の片山実波は水着撮影会を難なくこなす。

しかし、他のメンバーは、全く対応出来ないでいた。

そう、WakeUp,Girls!メンバーのほとんどがこの状況に全く対応出来なかったのだ。

加えて、他のメンバーをフォローすることも、守ってやることも出来なかった。

しかし、これは酷(こく)というものだ。どちらにしろ、どうすることもできなかったはずだ。何故なら、表現の仕方が分からないからだ。

松田さんと同じくWUGも経験不足だったし、トーク力や愛嬌をフル活用しながらなんとか乗り切れたかもしれないが、そもそも、自分が今まで生きてきた中で似たような表現など全く無かっただろう。練習も積み重ねも解決の糸口すら全く無い状態なのだ。初めから、上手く出来ようが無かったはずだ。

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正直、僕にとってもこの物語は、辛い。

WakeUp,Girls!の犠牲。

松田さんの失敗。

僕も状況は全く違えど山ほどの失敗を重ねている。傷付けた人も沢山いる。いまだ、どうしてあの時もっと上手く出来なかったのかとの後悔が僕を苦しめ続けている。松田さんもWUGメンバーもそれは同じかも知れない。それが、第07話で早坂さんに対し声を荒げる場面にも現れている気がするし、WakeUp,Girls!という物語の根底に佇む何かのようにも感じている。

しかし、この大きな犠牲と大きな失敗が、WUG自身を救いだした。

考えられないほどの嫌悪感が、表現者としての生き様や美学を際立たせた。

WakeUp,Girls!のメンバーそれぞれが、自身の表現を見出すきっかけになった瞬間でもある。

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WakeUp,Girls!はライブを行ったが、お客様にWakeUp,Girls!としての何かを残すことが出来ただろうか。

性別の部分のみが伝わり、それ以外何一つ伝わらなかったのではないか。「タチアガレ!」を歌うも客は、そのイメージに縛られ、心ここにあらずだった。ただの一人も感動すらしなかった。

しかし、これがWakeUp,Girls!の今後を決定付けた。

ある意味で、そこにいたお客様たちの反応がWakeUp,Girls!を救ったとも言える。

何故なら、もし今回のような営業で、お客様にWakeUp,Girls!として素晴らしい何かを届けられたのだとしたら、そして、それがWakeUp,Girls!として最高のファンサービスになったのだとしたら、WakeUp,Girls!はまたこのゲームを行わなくてはならなかった。

求められるがままに、何度も何度も、このゲームを続けなければいけなかった。

しかし、それがWakeUp,Girls!には出来なかった。全くはまらなかった。つまり、WUGである必要が無かったという事だ。経験不足が功を奏したのかも知れない。結成当初だからこその仕事だったからかも知れない。良くも悪くも、それが、WakeUp,Girls! が持つ表現であり、生き様だった。

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水着にならない、というのも一つの表現であり、一つの生き様だ。

裸になる、というのも一つの表現であり、一つの生き様だ。

岩崎志保が水着で雑誌の表紙を飾っている?

だから何なんだ。WUGに必要であればそうするし、必要でなければそうしない。ただそれだけのことだ。

覚悟を持つ?体を張る?

確かにそうかも知れない。しかし、どういう覚悟を持つのか、どう体を張るのかは表現者に任されている。表現者に必要なのは、表現そのものなのだ。決して、覚悟を持つことや体を張ることそのものでは、無い。

絶対に間違ってはいけない。

必要なのは、表現そのものだ。

この第02話は非常に重要な回だ。

この物語があるからこそ、WUGの生き様が際立ってくる。WUGがどういった美学を持つアイドルグループなのか、どういった想いを抱え行動しているかを内外に示すのにどうしても必要な物語なのだ。

もちろん、ここでは水着で営業することの是非や、職業の貴賎を描いているのではない。

何故なら、岩崎志保は雑誌の表紙を水着で飾っているし、島田真夢もI-1club時代に水着のような衣装で踊っている。それに、この後も岡本未夕含めWUGのメンバーは、改めて水着の仕事を受けテレビに出演しているのだ。

WUGはそれを利用していない、ということではない。

すべて、表現、生き様の違いだ。

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何故この物語が必要だったのか。

それは、僕たちが生きる世界や、エンターテイメントというものの中にすでに、性別が含まれているからだと思う。

これは紛(まぎ)れもない事実だ。しかしそれに嫌悪感を抱くことも、それを拒否することも、それを受け入れることも、自由だ。

あとはそれをどう表現するかだけだ。それをどう消費するかだけだ。それは自分たちに完全に任されている。僕たちは自由だ。それがこの世界の面白い所でもある。

つまり、表現というものの中にすでに自由が含まれているのだと思う。

多様性や懐の深さ、つまりこの第02話のような物語も、須藤や松田さんの考えも、丹下社長やWUGメンバーの考えも、大田や早坂さん、I-1clubや白木GMの考えも、表現は内包している。

大好きなものは何だ?受け入れられないものは何だ?自由て何だ?自分ていったい何者なんだ?その問いもその答えもすべて、自分たちに任されている。自分たちにはその責任がある。

だから、表現は尊いのだと思う。

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ここでこの水着回前半の感想は終わっても良かったかも知れない。

でも、それでも、まだ全然言葉が足りない気がするんです。表現というものに対して、全然足りてない。

多分、僕自身に色んなモノのインプットが足りてないんだと思います。それがそこにあるのは分かってるのに、それが一体何なのかが分からない。

岡本未夕と、WakeUp,Girls!と、I-1clubと、メイドin仙台と、それとこの健康ランドには何らかの表現に対する繋がりがあるはずなんです。突拍子もなく聞こえるかも知れませんが例えば、畳とかも。すごく意味のある大切な場所なんだと思うんです。

この第02話の感想を綴っているうちにも何だかそれが感想じゃなくなってきてしまって、たくさんの自身に対する疑問点や想いが溢れでてしまいました。それらすべてを含んだ章をこの先に書こうと何度も挑戦しましたが、駄目でした。

ここまで書いてきて何なんだという感じですが、僕はまだよく分かっていないんだと思います。

表現というものが何なのか、を。

もしかして、自分は表現者じゃないのかも知れない。よく分からなくなってしまいました。だからこそ、何もかもをちゃんと知りたいとも思います。何もかもを知ることなど無理だとしても、僕はこの世界のすべてを知りたいんです。

だから、これから自分も何かを表現する中で沢山考えて行きたいと思う。この水着営業という表現も含めて、WakeUp,Girls!というアニメーションや関係者の皆さんが今後も新しいことに挑戦して行く姿を見ながら。

今はこんな結論しか出せなくて申し訳ない。いつかこの先が書けたらいいが、もう何も書けないかも知れない。

でも、がんばるね。

WakeUp,Girls!、本当見れば見るほど、面白い。

本当、俺もがんばらなきゃ。

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●オーディオブック「小説版 Wake Up Girls! それぞれの姿」2015年6月3日(水)発売。
オリジナルキャストで送る「Wake Up Girls!」のオーディオブック。7人はなぜWUGに入ったのか。アニメで語られなかった7人の出来事を、7人の登場人物自身が語ります。
http://www.febe.jp/documents/special/wakeupgirls/

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これは、「Wake Up, Girls!(WUG)とは何だったのか」という名で書き綴っている、現在進行形の感想の一部になります。そちらのページにも貼っていきますので、お時間のあるかたは是非。

【ネタバレ注意】希望のかけらと、その物語。Wake Up, Girls!(WUG)とは何だったのか。

次回は、第02話「ステージを踏む少女たち」の感想の後編、『岡本美夕が、本当になりたかったもの。』を予定しています。

長文乱文勝手ばかりにもかかわらず、最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました!

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2015年12月12日(土曜日)幕張メッセにてライブイベント「Wake Up, Girls!『Beyond the Bottom Exten』」開催決定。

●Wake Up, Girls!公式ポータルサイト 
http://wug-portal.jp/ 

●Wake Up, Girls!公式Twitter 
https://twitter.com/wakeupgirls_PR 

●Wake Up, Girls!公式ブログ 
http://ameblo.jp/wakeupgirls/ 

●Wake Up, Girls!オフィシャルファンクラブ 
http://wug-fc.jp/ 

●2015/12/9(水)「Wake Up, Girls! 続・劇場版 後篇『Beyond the Bottom』」の主題歌「Beyond the Bottom」発売。

●「Wake Up, Girls! 続・劇場版 前篇『青春の影』」の主題歌「少女交響曲」発売中。 

●「Wake Up, Girls! 1st LIVE TOUR 素人臭くてごめんね!Wake Up, Girls!Festa.2014 Winter Wake Up, Girls! VS I-1club Live Blu-ray」発売中。 


 

●続・劇場版 前篇「青春の影」、ニコニコ動画にて公式配信(756pt/7日間)始まっています。


Wake Up,Girls!青春の影 ニコニコ動画

●2015年12月11日(金)公開「Wake Up, Girls! 続・劇場版 後篇『Beyond the Bottom』」予告編

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