「朗読×劇 ほしのこえ」の感想。

 

公開日:2015年4月26日

 

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ほしのこえ

渋谷のシブゲキ!!で、2015/4/23(木)〜2015/4/27(月) まで公演されている、「朗読×劇 ほしのこえ」を観に行ってきました。

すごく素敵な舞台だった。

簡単ですが、続きに感想を。

 

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ほしのこえ -The voices of a distant star-

今回の舞台の原作である映画「ほしのこえ」は、今から13年前の2002年2月、「下北沢トリウッド」で初めて公開されました。

新海誠監督がほぼ一人で作られた、自主制作作品。

当時、大ヒットとなったそうです。

宇宙に旅立つ少女ミカコと地球に残された同級生の少年ノボル。二人の距離が離れるごとに互いを繋ぐメール到着時間が長くなってしまう。その時間は8年。その時、二人は何を想うのか。

世界っていう言葉がある。

私は中学の頃まで、世界っていうのは携帯の電波が届く場所なんだって漠然と思っていた。

映画ほしのこえより引用。

そんな言葉から「ほしのこえ」は始まります。

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「朗読×劇 ほしのこえ」も、13年前と同じその言葉から始まりました。

舞台は全編約1時間。

原作映画には無い物語や登場人物も織り込まれており、新しいエンターテイメントとして見ることが出来ました。

僕は、新海誠監督の作品が大好きで「ほしのこえ」もDVDで見ていたのですが、この舞台もすごく楽しんで観ることが出来ました。

メールのやりとり部分は朗読で、その他のエンターテイメント部分は劇で魅せるという構成になっていたと思います。

原作映画の映像や天門さんの音楽もふんだんに使われていて、メールの文字が映像として写るなど、初めて「ほしのこえ」という物語にふれる方にも非常に分かりやすく、引き込まれる舞台だったと思います。

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出演者のみなさまは、日によって違うとのこと。自分は土曜日の昼公演しか行ける時間がなかったので、出演される方々の事はあまり考えずにチケットを取りましたが、とても満足しました。時間があったら他の皆様の回も見たかったです。本当に。ちなみにDVDが発売されるそうで、別日も収録されているようです。劇場で先行予約してきました。

ミカコ役は、小松未可子さん。

そう、なんと名前が同じなんですよね。何か導かれたものを感じざるを得ません。二度目の舞台だったとのことでしたが、上にあげた導入部のあの言葉で鳥肌がたつほど素敵だった。やや硬さが見受けられたように感じた部分もありましたが、物語が進むに連れ非常に自然体で、段々とミカコそのものになっていくのが分かるようで、自分にとってはそれがより感動的に感じました。

何よりその声に艶があって非常に素晴らしかったです。

小松さんは、新海誠監督の「言の葉の庭」という映画にも相沢役として出演されていて、難しい役を丁寧に自分のものにされている印象があります。

今後も沢山の作品でその声を聞かせていただきたいです。

ノボル役は、河原田巧也さん。

原作のノボルは淡々とした感じなのですが、河原田さんのノボルは非常に感情あふれるようで、また違ったほしのこえの一面を感じることが出来ました。

河原田さん千秋楽とのことで、その為だったのかは分かりませんが感情が入りすぎたように感じる場面もありましたが、それがまた舞台にいい色を付けており、終始、楽しんで見ることが出来ました。

特に、バス停での独白が、本当に素晴らしかったです。

ここだけの話、自分も一緒に、ぽろぽろ泣いてしまいました。

そのノボルの友達の、丸ちゃん役の北乃颯希さんと、磯野役の梶原龍星さん。

原作映画には出てこない役に加えて、終始切ない物語の中、二人で場を暖めるような役どころだったので、すごくすごく難しかったんじゃないかと感じます。

そのコミカルさに少し戸惑いはしましたが、それは演者も同じだろう、と。終始非常にいいスパイスになってると感じましたし、涙涙の物語の中、力(りき)まずに安心して観ることが出来たのは、お二人の役どころや生まれ持っておられる雰囲気によるものが非常に大きいと思いました。

丸ちゃんも、磯野も、友だちになりたいタイプでした!

ミカコの先輩にあたる、エリ役に芦原優愛さん。

こちらも原作映画にはない役どころで、同じく非常に難しかったんじゃないかと思いましたが、そんな印象は少しも感じることなく、終始自然で引き込まれました。

加えて、芦原さんはこの土曜日昼公演が初日だったそうですが、見ててもそんな感じが一切なかったと思います。とても素晴らしかったです。

ノボルの友だち達とは違いとても切ない役どころで、終始エリさんを応援したくなりました。自分個人的にですが、その後の物語があれば、エリさんにも何らかの解決方法が見つかるような気がしています。例えば、彼がそのことに詳しい研究者になってるとかだったらいいのになって思ったりしていました。

そしてノボルの先輩の高岡先輩役に、反橋宗一郎さん。

原作映画にはない役でしたが、反橋さんの高岡先輩、めっちゃ良かったです。めっちゃよかった。高岡先輩が出てきたとたん場の雰囲気がガラリと変わって、高岡パイセンすげえな、って思いました笑

声も劇場に突き刺さるようだったし、舞台でのパフォーマンスも終始安定していたように感じました。

高岡先輩、めっちゃいい奴ですね。

うまく行ってほしいな。
いや、絶対うまく行くよね。

そして、ノボルの恋人のひかり役の、北山詩織さん。

ひかりは原作映画にも少し出てくるんですよね。

北山さん、ずっと自然体で全然嫌味がなくて、それが本当にすごくて。とにかくすごく素敵だった。ノボルと高岡先輩とひかりのシーンとかホント素晴らしかったです。

なんというか、ひかり的には最初から寂しさしか無かったのかも知れないけど、それを上手く内に秘めたりされているように感じていました。

実は自分、北山さんのお芝居観るの二回目で、以前「ヨビコー!」という舞台に出演されていて、その時もすごく印象に残っていて。ほしのこえのチケットを取ってから出演されている事に気がついて勝手にビックリしていたんですが、またお芝居を見ることが出来て良かったです。

雰囲気とか声とかすごく独特な感じがしてすごく印象的な方です。また、沢山の場面で見られたらなってすごく思いました。

今回の舞台を作られた、演劇ユニットのキャットミント隊のみなさんも出演されておられました。劇団七回目の公演だそうです。

拝田ちさとさんの脚本演出も素晴らしかったです。上にも書きましたが、原作映画の映像や音楽を使い、初めての方にも分かりやすく伝えようとして下さってて感謝しか無かったです。

ミカコとノボルの最後の掛け合い、本当にしびれました。

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ほしのこえ

帰ってから、やっぱりまた映画を見てしまいました。

約30分間のすべてがとにかく切なく、主人公の二人のようにこの作品も時代を越えて、この先も語り継がれて行くだろう事を感じさせてくれる、超名作。

舞台をご覧になって、まだ原作映画を未見の方は、是非。

一度、流れを体験しているので、絵付きだともっと分かりやすいと思います。

僕は、そのSF的な表現の中で、携帯電話というある種それ自体が言語化しているものを意識的に使っている表現や、制服のまま機械に搭乗しミカコ側の時間経過が遅れている、もしくは時間があまり経っていないことを感じさせるなどの表現が、とても好きなんです。

新海監督は、言葉や音楽を大切にされる監督だと感じていますが、やはり、その物語の大胆さ、そして何よりその表現の緻密さに感嘆するばかりです。

新海監督作品を幾つか見たことがあるという方は、「彼女と彼女の猫」同様、「ほしのこえ」も是非一度、見て頂きたいと思います。この映画には、空や雨や時間、距離や心や言葉、一人、二人、それ以外の誰かなど、新海誠監督作品の原点と感じるものが沢山詰まっているような気がしています。

新海監督作品や、アニメーション自体をまだあまり見たことがないという方は、まず「言の葉の庭」を見ていただいて、その後、「星を追う子ども」、「秒速5センチメートル」と公開時期をさかのぼって観て頂き、いい頃合いの時にこの「ほしのこえ」を観て頂くのが一番入りやすいんじゃないかなと自分は思ったりもしています。

「言の葉の庭」は、上手く人生を歩けなくなった女性に、靴を作ってあげようとする少年の物語で、全編46分のアニメーション映画になります。美しい映像や、心を掴む物語が話題を呼び、新海監督作品最大のヒットとなりました。アニメーション作品や新海誠監督の作品をあまり観たことがない方でも、すっと入っていける作品だと思います。46分でさくっと見られるところも素晴らしいです。皆様も是非。

「ほしのこえ」主題歌の「THROUGH THE YEARS AND FAR AWAY」も大好きだし(新海監督の個人サイトにある訳詞も是非。)、天門さんの音楽も本当に素晴らしくて、何度も見ているのにやっぱり、すごくこみ上げるものがありました。

舞台が始まるまで劇場でかかってた曲もそうだと思うんですけど、天門さんのサントラ本当に素晴らしいので、是非。

映画もサントラも劇場で購入できたと思います。

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ほしのこえ

結末がどうしても気になった方は、佐原ミズさんの「漫画版 ほしのこえ」もオススメです。その後、小説版へと読み進めていくのもいいかと思います。

原作映画よりも少し先の物語が描かれています。

僕の知りたかったことが、そこに描かれていました。

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現在、「下北沢トリウッド」でほしのこえの特別上映が行われています。5/1まで。相互特典でポストカードも貰えます。僕も観に行ってきました。

開演時間など詳しくは、下北沢トリウッドの公式サイトへ。

ほしのこえ
ほしのこえ

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ほしのこえ

この写真は、その下北沢トリウッドに飾られてあった、2002年公開当時のポスターそのものだそうで、この一点しかないそうです。ブログ掲載及び撮影許可をいただき撮影させて頂きました。この場を借りて御礼を。ありがとうございました。

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帰りの電車の中で、自分はミカコやノボルのように、泣いたり叫んだりしながらでも、それでも、何一つ諦めず精一杯伝え続けようとしているのかなって、そんなことをずっと考えていました。

同じ公演に、新海監督や音楽の天門さん、主題歌歌唱されたLowさん、当時の作品Pの萩原さん、オリジナル版のミカコの声を担当下さった篠原さんもいらっしゃっていたそうです

ミカコからのメールを8年後に受け取ったノボルのように、13年前の作品を今、新しい舞台としてご覧になられて、どんな想いを受け取られたのかな。

すごく知りたいなって思いますが、それは今後の作品や日々の生活の中で自然に伝えられ続けて行くものなかも知れません。

改めて、伝え続けることの大切さを強く感じています。

演者の皆様を始め、劇団の皆様、関係者の皆様、素敵な舞台をありがとうございました。

明日、27日が千秋楽との事ですが気になっておられる方は、是非。

正直、泣いてばかりいましたよ笑。もう切なくて切なくて、ポロポロ涙がでてくるんですもん笑。

今、大好きな「ほしのこえ」が見られて、とても幸せでした。

皆様、素敵な舞台を、本当にありがとうございました。

<<追記>>
DVD、届きました。
ゆっくり見たいと思います。
201510155088

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ほしのこえ

●朗読×劇 ほしのこえの公式サイト
http://www.catmint-tai.com/stage007.html

●CBGKシブゲキ!!のホームページ
http://cbgk.jp/

●下北沢トリウッドのホームページ
http://homepage1.nifty.com/tollywood/

●新海誠監督Twitter
https://twitter.com/shinkaimakoto

●新海誠監督ホームページ
http://shinkaimakoto.jp/

●新海誠監督PRスタッフによる公式アカウント
https://twitter.com/shinkai_works

●どんな感じの舞台なのか写真入りで非常に分かりやすい記事です。
メールが届くのは8年後……宇宙と地上に引き裂かれる恋人達の物語。朗読×劇『ほしのこえ』ゲネプロレポート ー アニメイトTVニュース
http://www.animate.tv/news/details.php?id=1429780247

いくつか作品の感想をブログに書いてます。

●【ネタバレ注意】「言の葉の庭」を見に行ってきたよ! ー まなべや
http://manabeya.com/kotonohanoniwa/

●「新海誠展 ―きみはこの世界の、はんぶん。―」に行ってきたよ! ー まなべや
http://manabeya.com/shinkaimakototen-2/

●おすすめ短編アニメーション10選まとめ ー まなべや
http://manabeya.com/short-story-animation/

●舞台「ヨビコー! 〜You be cool!〜」を見に行ってきたよ! ー まなべや
http://manabeya.com/youbecool/

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